Q：どのようにして試作案を出しているのですか？
製品開発マネージャー：毎月発表会議があります。そのために、1ケ月かけて試作品を考えます。普段も販売するパンを作っていますが、その間にも常に新しい案を考えています。今回は、会社から「秋」というお題が出ているので、2ヶ月先の季節を想像しながら頭を働かせました。現場での売れ行きも見ることができるので、併せて考えると素材の新しい組み合わせや案が浮かんできます。

Q：とは言っても、長年試作品を作っていると煮詰まりませんか？
製品開発マネージャー：作ることが好きなので、その心配はありません。

Q：試作案を練る際、大切にしていることはありますか？
製品開発マネージャー：できる限り、女性目線を大切にしています。パンを買う人は女性の方が圧倒的に多いですからね。なので、発表する前に店舗の女性スタッフや家族に試食してもらうんです。ただ一番のご意見番は子どもかな。子どもは正直に感想を言ってくれますからね。
他にも色々大切にしていることはあるんですが、うちの会社はスタッフが同じ日に同じ場所に集まって試作品を作るので、お互いに刺激し合っているのは確かです。意識し合いながら、次に活かすものを得ることができる良い環境なんですよ。

Q：試作品はどのようにして評価されるのですか？
製品開発マネージャー：試作品を全て発表します。社長をはじめ、常務や部長、マネージャーが全国から集まってくるので、その中でプレゼンテーションします。もちろん試食もしてもらい、味・見た目・コストなど、全てのバランスを考えて選ばれます。店の新商品ですから、それは真剣ですし、全員で話し合います。一つひとつの試作品に掛ける想いを細かく紹介しますし、周りの人から意見が飛び交って、会議が長くなることもよくあります。